2014/02/04

シュリンクを斬る!㉚ “プロミスト・ランド(Promised Land)”の巻

ボードゲーム、カードゲームの開封記事、今回で遂に30回目となりました。

今回は英国Ragner Brothersの“Promised Land”の箱を開けます。

クラウドファンディングにより目出度く発売が実現したゲーム本体がこちら。

キックスタート出資特典として付いてきたのがこの三点。

珍しい布製のゲームボード。

木製コマですね。これは木製コマファンには嬉しい!

シリアルナンバーと作者のサイン。全100個は希少では?

それではシュリンクに刃を入れます。

ぶすり!

切れ目からシュリンクを剥がします。ぺりぺり…。

ばさばさ。この瞬間!

表に回りばさばさ…。

はい、シュリンクの取り除かれたゲーム本体です。美しい!

ちょっと箱の大きさを比較してみました。縦の長さはアレア大箱とほぼ同サイズですが…

横の長さでこれだけの差があります。割と独特な型です。

僕の好きな英国のパブリッシャー、ラグナーブラザーズの堂々たるロゴ。

14歳以上、180分という表記からも歯応えのありそうなタイトルであることが予想されます。

裏面全景。

そそられますねw

アートワーク関係のクレジット。

おや、メイドインチャイナ、中国製です。コンポーネントが大丈夫か、ちょっと心配w

ややダメージが。まあこれくらいはしょうがない。

それでは箱を開けます。ぐぐぐ…。

ぱかっ!

まずは鮮やかなブルーの巾着袋が目に飛び込んできました。

巾着袋の中身です。

コマを立てる台座のパーツですね。木製コマを使用する場合不要であることが後で判明しました。

ダイスが4つ。赤いのが3つ、白いのが1つです。

つづいてカード。

袋を破きます。ばりばり。

カード類はこんな感じ。好きなテイストのイラストです。

サマリカードも2枚ありました。

その裏面。計4面でサマリは構成されています。

スコアシートですね。得点はいくつかの要素から入手できるようです。当然ながら最大プレイヤー6人分の枠が用意されています。

ルールブックはこちら。A5サイズかな、小さいものでした。

英語表記のみでした。

テキストが主体のルールブックでした。それほど分量は多くありません。

小袋もこのように8枚が付属。が私は使わず。

そしてパンチングシート。鮮やか!

全部で4枚ありました。やや反りが生じているのがわかるでしょうか。この辺がチャイナクオリティかw

にしても発色の美しいタイル群ですね。

こんなトークンを見ているとワクワクしてきます。

こちらは裏面。表裏で別のものが多い印象。

5分ほどで全てのタイルを打ち抜きました。非常に抜きやすかったのが印象的。ということで抜きやすさは五段階評価でA(良い)と認定。やるじゃないですか、中国製、おみそれしました。

アーティファクトタイルは全て無造作にブルーの巾着へ。

残りのタイルを小袋に仕分け。

ロイヤルトークンですね。ジャスティス!カッコいい!

右側の黄色いタイル全9枚も木製コマで代用できることが後に判明。

ヘブライ人や異教徒を表すユニット。表裏が別のペアになっています。このアートワークも何気に好みだなあ。

お金は三種類。価値に差はなく、区別があるのみのようです。

最後に箱に残っていたコンポーネントがこのゲームボード。

拡げてみました。かなりの大きさ!

味のある統一されたアートワークが素晴らしい。

システム、メカニクスへの想像を掻き立てられます。面白そう!

紀元前1250~587年の中東という舞台設定にもそそられるものが…。

裏面は黒一色でした。まあこんなもんでしょう。(何が?)

木製パーツも並べてみましたよ。やや大きめの存在感十分の木製コマです。

鮮やかですね。

中国製ですがクオリティは十分高く、当初の心配は全くの杞憂に終わりました。

そしてこちらも小袋に仕分け。

箱の側面にはこのようなフレーバーテキストがありました。

雰囲気ばっちりですね。

それでは箱にしまっていきます。

まずは特典関係。

そしてボード。

ルールブックとスコアパッドをのせる。

残りのコンポーネントをばっさりと放り込む!ちょっと心配しましたが収まりそうですね。

この辺はほんとに大雑把w

蓋もぴったりと収まりました。

ゆるいペアを組む(といっても勝者は1人ですが)陣取りの新作ボードゲームの登場です。コンポーネントも充実していましたし、プレイが楽しみですね。

2014/01/29

越前市(福井)ボードゲームの会 1月ゲーム会('14/01/26)

2014年になって最初の“越ボ”です。(みなさん今年も宜しくお願い致します!m(__)m)

プレイできたタイトルについて感想、雑感などをこちらにてまとめておきます。


“ブルー・プリント”(Yves Tourigny/ズィーマン/2013年)

まずはこれから。米国ズィーマンからのダイスゲーム。ホビージャパンにより国内流通が開始されています。

発売直後はあまりピンとくるものがなくスルーを決め込んでいたのですが、最近じわじわと興味が湧いていたところ参加者のひとりが持ち込まれていたので立卓をリクエスト。4人でこのゲームからこの日は開始となりました。

場にある7つ(4人プレイ時)のダイスからひとつを選択し、自分の設計図(青写真ブループリント)カード上にルールに則って配置していきます。すべての設計図が6つのダイスにより完成するので6巡することで1ラウンドが終了し決算。都合3ラウンド行います。

シンプルで理解しやすいルールは間口の広さ十分のとっつきやすいもの。しかしながら幅広く用意されている完成した建物への評価判定(つまり得点手段)から様々な手の伸ばし様が考えられ、ダイスの出目の状況もあってゲーム自体はジレンマに富むものとなっておりそこに単調の二文字はありません。

ダイスゲームとして大きく出色の出来とまでは言いませんが、スルーで終わらせずに良かった、プレイできて良かったというのが正直な感想で、きっちり60分弱で終わる収束性の良さもあって現在購入を検討中。

パズル的要素が若干強めなのがノットフォーミー要素ですが評価はPositive-で。運要素はそれほど強いとは思われませんでした。

“ポルターファス”(アンドレアス・シュミット/ツォッホ/2013年)

メビウスゲームズから国内供給の始まった最新のドイツゲーム。

親が酒場の店主となり樽型の木製コマをダイスカップを使って振ります。その合計値が親以外の全てのプレイヤーつまり客に提供できる酒の杯数となります。この杯数をめぐる熱い駆け引き、心理的読み合いが本作の持つ面白さであり醍醐味。

一見子供向けゲームのようで、しかししっかりと構築された大人にも十分に楽しめる完成度の高いシステムにはどこにも穴がなく、プレイにおけるストレスは皆無で、これは安心の良質ドイツゲーム印。

ツォッホらしく、コースターや木製の樽コマ、ダイスカップなどコンポーネントもしっかり作られており、これらが雰囲気の醸成にも一役買っているところがまた憎い。

とにかく樽の出目をめぐる心理戦オンリーともいえるシンプルさにプレイヤーの好き嫌いは出るかもしれませんが熱くなる人は相当熱くなりそう。評価はPositive-

参加者に好評でリクエストによりこの日2回目の立卓もありました。

“ノアの方舟”(クリストフ・ベーレ/アミーゴ/2013年)

アミーゴからの新作カードゲームを3人で。

場に並んだ3枚(3人プレイ時)の動物カードをめぐり、まずは一巡のみの競りを行い最高額入札者から順に欲しいカードを選んでいきます。この時ゲーム中3回のみ使用できる緑色のチップを使うことでカードを2枚もしくは0枚取ることも可能。ゲーム終了時には“つがい”つまりペアになった動物のみ得点となり(ノアの方舟ですからね)、シングルのものは減点。

獲得したカードは裏向きで自分の前に配置、二度と見ることはできないのでここはメモリー要素。

動物がテーマの記憶要素ありセットコレクションで、これはまごうかたなきファミリーゲームで、その視点に立って見れば良く出来ていますね。

ただすれっからしの私のようなフリークの心に引っ掛かる要素は希薄でゲーマー的には評価はNegative

とは言え家族や親戚が集まるような場であれば今後も登場する機会はありそう。

“バンパイア”(ライナー・クニツィア/ゴルトジーバー/2000年)

クニツィアによるシンプルなセットコレクション。僕の駄文を読むよりは“Board Game Guide500”におけるけがわさんの紹介文を読む方が遥かに有益だけれどそういうわけにもいかないので…

手番での選択肢は非常に限られたものだが、にもかかわらずクニツィアらしい良質なジレンマはしっかりとプレイヤーを悩ませるもので、14年も前に発売されているにも関わらず今プレイしても存分に楽しめるのはシンプルで完成度の高いシステムこそ風化に耐えうるということの証左。

それほど高い評価を受けていないというか、クニツィアの諸作の中で取り上げられることが少ないように思えるのが不思議なほどしっかりと構成されたセットコレクションのひとつのお手本のようなカードゲームで、ゴルトジーバーの良質なカードやフォービンケルの秀逸なアートワークもあり、トータルなプロダクツとしての完成度も高いですね。

僕にとってクニツィアは作品単位で好き嫌いの大きく分かれる傾向にあるデザイナーなんだけれど、本作は間違いなくフォーミーサイドのクニツィアで評価はPositive

シャハトの“コールトゥグローリー”とどうしても比較してしまいたくなるというか…。

“炭鉱讃歌”(ウォルフガング・クラマー&ミヒャエル・キースリング/ペガサス/2013年)

クラマー&キースリングのエッセンタイトルを初プレイ。

メインとなるメカニクスはオーソドックスなワーカー配置で、選択されたアクションは以降ワーカーの配置コストが微増するというやんわりとした規則が非常にプレイヤーにフレンドリーで、まずはここが好印象。

加えて炭鉱での石炭の採掘から出荷して得点化するまでのトータルな流れが実に分かりやすく、場全体の情報把握のしやすさ、プレイアビリティの高さ、そしてワーカー配置特有の“先んずれば制す”という空気からのギリギリとしたプレッシャーなどから実に濃厚なセッションが楽しめる。

クラマー&キースリングといえば今期エッセンでは“ノーティカス”というこちらも完成度の高い秀作を発表していたけれど、収束性の高さ、場全体の情報量、そして競技性などの面で見て僕は本作の方が好みと言えそうだ。

分かりやすいルールが参入の間口を広げ、またインストのハードルを下げているのも素晴らしく評価はPositive。ギリギリのところでゲーマーズゲームになっていない(と僕は思う)こういうタイトルは高く評価されていいんじゃないかと。今期個人的エッセン5傑入り。

“Welcome!”(ワンモアゲーム!/2013年)

お手軽なカードゲームということもあってもう随分とプレイを重ねている国産同人タイトル。

そして未だに僕の中で最終的な評価がはっきりしていないタイトルでもあったりする。

この不思議なプレイ感はどこにもない得難い感覚で、まだまだこれからもプレイを重ねることになりそうだ。

はっきりとした論理的な整理のついていない現時点での評価はシビアにNegative+。中毒性の高いタイトルだとも。この日も2回連続でプレイ。

“狐返し”(スパ帝国/2013年)

あまりにもシンプルな国産同人ブラフゲーム。

メカニクス的には悪くないけれど、(それを狙っているのだろうけれど)個人的にはどうにもシンプルすぎるか。

ミニマリズムの境地、贅肉を削ぎ落とした果てにはたしてゲームとしての面白さが残っているのか、という疑問も。

ということで評価はNegative。ミニマリズムが如何に困難で危ういかということについて考えたり。

“サンスーシ”(ミヒャエル・キースリング/ラベンスバーガー/2013年)

キースリング単独によるエッセンタイトル。

2枚の手札から1枚を選び、場の10枚のタイルからルールに適合するタイルを選択し、自分のボードに配置することで庭園を豊かにしていくピュアユーロ。

今回は初プレイということもあって拡張は外しましたが基本ルールだけだと淡泊とも思えるほどのシンプルさで、何のフレーバーもないここまでシンプルなシステム原理主義的ユーロを多くの人が楽しめるのかといういらぬ危惧もないことはない。

キースリング単独というと僕はまず大好きな“ヴァイキング”が頭に浮かび、あの面白さをどうしても期待してしまったのですが、ここにはその陰はなく、まあ最初はちょっとがっかりもしたのですが、いやしかしこれはこれで高い完成度を誇れるゲーム、“遊び”のもたらす面白さ、そして知的興奮を理解できているデザイナーならではのタイトルではないか、というのがセッションを終えたあとでの僕の感想。そしてこういう骨組みだけのようなタイトルこそが年月の風化に耐えクラシックになり得る可能性を秘めているのではないか、というのが僕の半ば妄想。

本体に最初から封入されている拡張もこれはなんとしてもプレイしないわけにはいきませんね。

運要素の強さなど検討したい課題も残されていますが評価はPositive-。キースリングはしっかりとした力量のあるデザイナーだというのがやはり僕の認識です。



以上この日は8タイトル10セッションを一日楽しみました。

初参加者2名を含む総参加者11名、お疲れ様でした。また来月もたっぷりとテーブルゲームを楽しみましょう。では。