2014/08/27

BGGストア購入物報告('14/08/27)

ちょくちょくお世話になっているBGGストア。

先日発注したものが本日到着したのでこちらにて紹介させていただきます。

到着した大型の白い封筒がこちら。ウェブサイトでの発注から一週間ほどでこうして簡単に手元に届くのですから便利なものです。


まずはフェルトの新作“アメリゴ”のミニ拡張3種。以前より欲しかったこちらのアイテムがこの度購入できるようになったことから今回のストアへの一連の発注となりました。


ヴァッカリーノのSDJ受賞作“キングダム・ビルダー”の拡張タイル。“キングダム・ビルダー”も大小様々な拡張が発表されてますね。


“アウグストゥス”のプロモカード。このカードの導入で良い方向への若干のルールの修正が成される模様。使い方の和訳ルールもウェブ上に公開されていました。(まあ、ぶっちゃけこのカードがなくても可能なんですがw)

Hansa Teutonica:Score Sheet

あると便利な“ハンザテウトニカ”のスコアシート。勝手にスコアパッド状のものを想像していただけに厚紙1枚ものだと知ってやや残念。

しかし裏面は同パブリッシャーのトリックテイク“サンタティメア”のスコアシートになっておりお得感も。


ボザの“東海道”の新キャラ、“エリク”。能力を理解して導入してみたいものです。


“プラエトル”のプロモパック。(まだ本体も持っていないんですがねw)


以上全8点、これで送料込6000円代の買い物でした。

BGGストアは手軽で便利なので今後もお世話になりそうです。

越前市(福井)ボードゲームの会 8月ゲーム会('14/08/24)

“北陸ボードゲームフリーマーケット”参加のため約2か月ぶりの開催となった、私が主催を務める地元オープンゲーム会のレポートです。

例によってプレイできたタイトルについて簡単な感想をアップしておきます。

まずはこの日持ち込まれたゲーム等々を写真にてご紹介。

最新の話題作から定番、レアな旧作まで幅広く持ち込まれていました。なかなかお目にかかれない栃木限定のカントリーマアムが侮れない美味しさでした。

それでは以下プレイしたゲームの感想など。

“おっとっとラマ”(ロベルト・フラガ/ゴルトジーバー/2003年)

巾着袋から引いたディスクの枚数に応じてラマを進めていく一種の変型双六。

僕にとってフラガは言ってしまうとまあ総じてノットフォーミー傾向なんですが、この可愛らしさ、小気味よさは“ならでは”のものがあり、はっきりとこのデザイナーならではのカラーになっているなあ、と。

こういう他のデザイナーにはない一貫した特色を打ち出せることが固定ファンの獲得につながっているような気もしました。

なんていうことはないタイトルですが、全くもって憎めない魅力を湛えた小品で、木製の可愛らしいラマ駒はドイツゲームの魅力の一端を端的に表しているような気さえ。Neutral+

“コンセプト”(アラン・リヴォレ&ゲァィトン・ボウジャノ/レポスプロダクション/2013年)

今年度のドイツ年間ゲーム大賞を“キャメルアップ”、“宝石の煌き”と争った話題のコミュニケーションゲームを初プレイ。

お題が与えられ、それに対するヒントを提示することで答を導きます。

すっぱりと出題者の意図を汲み取り、正解できたときの快感が最大の魅力で、また同時に出題者にも満足感が得られる感覚があって、この“相互に糸が繋がった”瞬間を求めて延々とプレイしたくなるようなゲームという印象。

とはいえこのアイコンを使ったヒントの提示にはやや敷居の高さを感じるものもあり、“ディクシット”が大賞を獲れたのに対し本作は逃してしまった理由もなんとなく分かった気もしました。

サブコンセプトというやや重層的なアイデアが採用されていることもあって実はややフリーク向けの側面もあるのではないかというのが僕の印象。とはいえ白を基調にしたアートワークともどもこれまでにない新鮮な面白さは十分かと。Positive-

“ヘキセンレンネン”(ヴォルフガング・パニング/クイーン/2001年)

パニングによる変型双六。

止まったマスの効果により、駒が連鎖的に連続して動いていくダイナミズムの魅力。

手札を使うことで駒の動きをマネジメントする面白さもよく出来ているけれど、セットアップにてランダムに配置されたタイルの位置関係次第でプレイヤー間に生じる有利不利の差が小さくないような印象が今回のセッションでは感じられて、まあつまりは競技性云々よりもゆるく和気藹々と家族で楽しむためのファミリーゲームなんだろうな、と。

裏向きのタイルを表向ける瞬間は単純に楽しく、これもユーロの快感ではないかと。Neutral+

敷居は低いですし、是非また再戦したい一作。

“バサリ”(ラインハルト・シュタウペ/FXシュミット/1998年)

往年の名作をようやく入手できたFXシュミット版で。

ドイツゲーム史に残るバッティング・ファミリー・ストラテジの名作。

他人との思考回路をずらすことで意図的にバッティングを避けようとしているにも関わらず、被る時はとことん被るもんだから人間の思考回路なんて単純なものですねw

自分以外の3人がバッティングして自分だけが悠々とアクションできるときの快感だけは何物にも代えがたいものがあります。

言葉を使わない交渉は秀逸なシステムで、またそこには同時にフリークがじっくりと考えたくなる戦略的な深みも含められているのだから侮れない。Positive

僕はリメイクの“宝石商”よりシンプルに完成された本作が好き。

“ヴァンパイア・レーダー”(金子裕司/かぼへる/2014年)

名作“スコットランドヤード”の系譜につながる国産の意欲作。

6×6計36枚のタイルの上、限定された空間で行われる緻密な推理、頭脳戦の快楽。

自分がヴァンパイアとなり2戦プレイしたのだけれどいずれも敗退。4人プレイということもあったせいか、ややヴァンパイア側が厳しいバランスのようにも思えたけれど、手に汗を握る白熱する攻防が十分に楽しめ、セッションは締まったものに。

ピクセルアートで統一されたアートワークがまた魅力的で、これまたリプレイ欲求の強い一作。Positive-

そういえば運要素はゼロだけど、まあそりゃそうかw


その他“バトルシープ”、“バラバラ”、“襲ノ色目”、“はじめての人狼”など軽めのタイトルを中心にプレイしました。


総参加者数は19人(初参加者6名、女性2名)で、5卓が立つ賑わいでした。この日の別卓の様子を写真にて紹介いたします。

国産同人“六花の花”。まだ開始したばかりの様子。

定番“カタンの開拓者”。

フェルドカッターの“モンテゴベイ”。

凝った自動車コマが目を惹く“アヴァンティ”。


他には古いアバロンヒル版“アクワイア”、クニツィア“交易王”“ポイズン”、大人数での“お邪魔もの”、などなど多数のタイトルが立卓していました。


足を運んで頂いた参加者のみなさんお疲れ様でした。またのお越しをお待ちしております。

2014/08/22

2014年夏季富山ゲーム会遠征記(&ysk氏宅ボードゲーム棚公開)('14/08/12,13)

夏季休暇を利用して二日間にわたり北陸は富山県内各所のゲーム会にお邪魔してきました。

2日間でプレイできたタイトルについて簡単に感想をアップしておきます。


まずは1日目、“なべ”さんが主催をなされている、今年で創立8周年を迎える北陸では老舗のオープンゲームサークル“魚津ボードゲームクラブ”の平日ゲーム会に参加させていただきました。平日の午後6時半からの開催ながらこの日は7人の参加者で終始2卓立っていました。なお“魚津ボードゲームクラブ”のウェブサイトはこちらです。→http://ubc2006.at.webry.info/

“襲ノ色目”(桜遊庵/2014年)

オーソドックスで本格的なセットコレクションカードゲーム。国産同人。

手番では必ず3枚(3人プレイ時)の中から1枚を補充かつ手札の並び替えはできない“ボーナンザ式”という制約が実に特徴的で、必然的に場札の並びから将来の入手カードの予測も視野に入れたマネジメントが要求されます。

役の完成による得点の獲得は早い者勝ちで、すべての役において得点が保証されているわけではない点が第2の特徴。

この2本の柱を軸にした本格的なセットコレクションが楽しめる秀作。コツコツと小銭を稼ぐか、リスクを背負って大金の入手を目論むか、すべてはプレイヤーの判断に任されます。

すっきりとした和風のアートワークがまたセンスの良さを感じさせ、全体的な完成度の高さはかなりのもの。Positive

勝敗の行方がインタラクションに左右されるウェイトはやや大きいとも思われ、その点を許容できるかで印象も変わってくるかも。

“グラナダ”(ディルク・ヘン/クイーン/2009年)

ヘン自身によるSDJ受賞作“アルハンブラ”のリメイク。

4種の通貨が存在し、お釣りなしでタイルを購入できた場合ボーナスとして1アクションが貰えるというオリジナルの特徴的なメカニクスはそのまま継承しつつ、手が入ったのは得点の計算方法で、1位がそのタイルの全プレイ枚数、2位が1位の枚数、3位が…、というもの。

これにより少ない投資でも大量の得点を獲得することも場合によっては可能となっており、戦略性にやや重きを置いた調整はゲーマー向けのリメイクが成されたと見ることも可能か。

欲を言えばどのプレイヤーがどのタイルを何枚プレイしているのか一目で分かる表のようなものが欲しかったところ。美しいイラストが施されたメインボードは確かに素晴らしいが、折れ曲がったクラマーフレーム等々贅沢なレイアウトは一考する余地はなかったものかと苦言もw

まあそういう不満もゲームとしての出来が十分ゆえのもので、評価はPositive-

個人的には収束性にやや不満も。もう少し早く終われると更に良かったか。


以上2ゲームにて魚津を後にしました。

富山市内のホテルに午後10時半頃チェックインし、翌日のゲーム会に備えて早めの就寝へ。


明けて翌13日は遠方へのゲーム会へも精力的に参加されていらっしゃるysk氏の自宅ゲーム会“北陸本線沿線ゲーム会”へと今回初参加してきました。ysk氏は自身でも魅力的なオープンゲーム会をいくつか主催されており、特に北陸在中のボードゲーム愛好者であれば既にお世話になられた方もいらっしゃれば、今後お世話になられるであろう方もいらっしゃるかもしれませんね。何はともあれ北陸のボードゲーマーは要注目でしょう。告知がなされるブログはこちらです。→http://mmysk.hatenablog.com/

“コロニアリズム”(スコット・W・リーブラット/シュピールワークス/2013年)

帝国主義の時代を背景にした世界規模での陣取りゲームの最新作。

シンプルな5つのアクションとハンドマネジメントがメインとなるメカニクスで、カードにテキストこそあれ、全体的には比較的見通しの良いもの。

カードの効果についても納得できないようなバランスの悪いものはなく、また戦争の処理についても直接的な殴り合いの感覚は希薄で、比較的コツコツと地歩を固めていくようなマネジメントの妙味も。とはいえ戦力を表す手持ちのディスク枚数が絶妙の量で、ここぞという時に足りなくなることもあるので、その点には要注意。

勝利点となる植民地からのリソースの搾取については原住民勢力の存在もあって、ここでは他プレイヤーとのちょっとした協力関係のような感覚もあり、マルチ特有の殴り合いのギスギスした空気よりはマネジメント重視のクレバーな雰囲気が個人的にはプラス補正。Neutral+

この手の植民地帝国主義をテーマにしたタイトルは“ディプロマシー”に端を発するのでしょうかね。その辺りに興味を持ったものでBGGでフリークがリストにしていないかと当たってみたのですがその時は見つからず残念でした。(でも多分ありそうな気はするw)

“スチーム”(マーティン・ワレス/ファランクス/2009年)

ワレス自身による“蒸気の時代”のリメイクとも取れますが、個人的には同作品と氏の鉄道ゲームを代表する双璧をなす一作、片割れと取りたいところ。

運要素のない重厚な本格鉄道ゲームながらルール自体が割と素直なせいか、存外プレイアビリティは高く、こちらの予想に反して、ルールの運用に関してプレイヤーに対してかかる負担の少なさがまずは好印象。

ただマネジメントに関しては“緻密”そのものが要求されるため、勝つためには繊細な注意力と時には大胆な決断も必要で、キリキリとした競技性の高さには他の追随を許さないような、本作特有の感覚さえ。

単独で採算性の高い路線を建設し利益を独占するか、広く他者と絡み手広く利益を得ていくのか、プレイヤーに委ねられた豊富な方針の取り様もまた魅力的で、切れ味の鋭いワレスならではのデザインの手腕をたっぷりと味わえる至高の一作かと。Positive+

くどいようですが競技性は抜群に高いので初心者が経験豊富なプレイヤーに勝つのは難しいかもしれません。まあ最初は胸を借りるつもりでシステムやゲームの勝ち筋を理解するつもりで臨んでみてはいかがでしょうか。初回プレイで上級者にぺしぺしにされて悪いイメージだけが残り、本作に見向きもしなくなってしまうのは全くもって勿体ないですよ。

“ボブズ・ハット”(アラン・ムーン/アバクス/2001年)

お手軽なビッド系マストフォロートリックテイク。

ビッド系ながら厳密な数値での予想ではなく、あくまでも相対的なものであること、また一部のカードを獲得した場合プラスマイナス10点が発生することなどから、あくまでもプレイフィールは軽いのが特徴的。

一般的なカードゲームから本格的なトリックテイクへの橋渡し的な役割も担ってくれそうなポジションに位置するというのが僕の解釈で、これはこれで悪くはないかと。Neutral+

このプレイアビリティの高さは僕のムーンに対する印象とピタリ一致する。


以上重量級2タイトルが長いセッションとなったため3タイトルにてこの日のクローズ会は終了となりました。

ゲーム会終了後大量のボードゲームが所狭しと立ち並ぶyskさんのゲーム棚の撮影会となり(といってもカメラを手にしていたのは私だけでしたがw)、大量の写真をデジカメに納めさせていただきました。yskさんご本人にこちらのブログ記事での公開を快諾して頂けたので、簡単なコメントも付けつつ、ここにアップさせて頂きます。

納まりきれていませんがメインストリート(笑)的なもの。棚はこの5架に加え、写真に写っていない背後のスチール棚が1架、そして本来布団を敷いてベッドとするところにもゲームが居座っていたので実質的には6架分の量と言えるでしょうか。

では部分ごとに拡大して見ていきましょう。

唯一のスチール棚最上段。“ボトルインプ”は何語版?アバクスの“でっかい馬鈴薯”。

クニツィア“グランドナショナルダービー”ほか“ブレイキングアウェイ”、“ガーデン”、“じゅうたん商人”などレアもの多数。背後に見えるKNDは“バヌアツ”?

モスキートの“みんなで決めたこと”など。黒いエッガートは“ドルメンの神々”かと。最左のクイーンはなんだろう。

スチール棚最下段。ヘキサゲームズ“マネージャー”やクラマーの初版“フォーラムロマナム”が眩しい。左上の木箱は“オールドタウン”。最左の青っぽい箱が分らない。

メインストリート5架の一番左から。一際大きな箱、ハバ“クロンダイク”は私も未所持。

プチプチに包まれたままの“ルドフィール”。下段の黒い袋“スクエアオンセール”に垂涎。

“栄光ある演習”、“モダンアート”ハンス初版など。

メンスト2架目。アバクス薄箱シリーズや“ヒマラヤ”など。おや、ここにも“ルドフィール”が!

“キューバ拡張”、“シュリレシュテレ”など。“ワズバラズ”も。

最下段には“アベカエサル”、“ダイアモンド”、“さまよえるオランダ人”など古いタイトルが並ぶ。

メンスト3架目。温度湿度計はある意味ゲーム倉庫の必需品か。ピンクのピアトニクが分らない。“フェスティバル”がありますね。

クニツィア“ウィナーズサークル”とシャハト3部作のうち2タイトル。のこり1つは持ってないのかな?
“MIL”は僕も積みっぱの一作。

“ポートロワイヤル”、“フォードラゴンズ(邦題は“死者の日”?)”などトリテの名作が羨ましい。白い箱はハンマーワークス“ほんの気持ちです”。黄色い薄箱はあのアブストラクト双六かな?

“サンジミニャーノ”、クニツィアデビュー作の説がある“ゴールドラッシュ”、ローゼンベルクのトリテ“シュナッペンヤークト”など。

4架目最上段へ。“べーゼンシュピール”、“空中庭園”など。黒いのは“手本引き”か?

“王への請願”、リュイメーム版“メディチ”が眩しい。

“皇帝の影”は何語版だろう。その右2つが不明。日本人による変則的トリックテイク“落水邸物語”は“ミスボド”など東京のゲーム会でも何度か立卓したもの。

“ロストヴァレー”、ブルクハルト“命中”、ゴルトジーバー版“ウントチュース!”など。中央上部の黒い箱は“プレステル鼻のゲーム”?

キーシリーズ4作。シャハト“ジャンク”など。

メンストの最右棚最上段。横置きされているブック型はdbシュピールのヘンの何かでは。流石にこれだけじゃ分からないw

シャハト“ドライブ”。その下はトリテ“勝利と名誉”って邦題だったかな。これもレアですね。

“サンタフェ”や“フリンケピンケ”はプレミアもの。

イスタリのラインナップ。最左はなんだったっけ?

フリーゼの2F緑箱が並ぶ。ここに“サンチアゴ”が。ハンス版“メディナ”も。

そしてベッド部分。モスキート版“アラカルト”など新旧が入り乱れる中に入手難タイトルが無造作に並べられる。

“ファストフードフランチャイズ”、“アムステルダムの商人”、“ブラックロック城”その他こちらもレアもの多数。

“エレクションX”、“ブラックヴィエナ”、スプロッタ“アンティクイティ”。ピアトニク版クニツィア“古代ローマの新しいゲーム”も上部にチラリ。

ゴルトジーバーラインナップが並ぶ。“マックマルチ”など。

以上駆け足で紹介させて頂きました。新旧定番からレアなものまでが混然一体となった、こだわりのラインナップが一望できる垂涎のゲームラックでした。こういうゲーム棚を目の当りにするとこちらも大いに刺激を受けるんですよね。


こんな感じで富山を後に。お世話になった多くの皆さんに謝意を。ありがとうございました!