2013/10/29

平日UDAゲーム会(13/10/22)

先日行った平日ゲーム会でプレイしたタイトルの感想、雑感など。

テッド・アルスパクがベジエ・ゲームズから(ということは僕のイメージだとOpinionatedGamesのレヴュワーの方がサードパーティとして“蒸気の時代”の拡張マップなどを精力的に出版しているパブリッシャーから、ということになりますが。)昨年のエッセンにあわせて発表したタイトルの一年を待って発売されたアークライトからの完全日本語版、“シティビルダー”。

ダッチオークションのメカニクスにより入手した建物タイルを自分の街に配置し人口や収入を増やしていく都市建設ゲーム。

手番では基本的に一枚のタイルの購入と配置、そしてその効果の適用で終わり。これをプレイヤー全員がやれば1ラウンド終了。1ラウンドの流れは非常に明快かつ簡潔でここは好印象。

タイルは隣接するものが効果発動のトリガーになっているものが多く、うまく配置して相互に効果発動を狙っていきたいところですが、そこはコストとの兼ね合いもあり、そう簡単にはいきません。

タイルそのものの効果は大概比較的シンプルでテキストの解釈に頭を捻るようなことはありませんでしたが、他者の個人ボードにも注意を払う必要があり、この点で全ての見えている情報を整理しようとするとプレイヤーへの負担も大きいものになりかねないので、ある程度のところで諦めて自分の街の発展に注力してもいいかもしれません。

拡大再生産ながら、要所に設けられたパラメーターを下方修正するレッドラインの存在で終始厳しいマネジメントが強いられるバランスデザインも私の好みで評価はPositive。リプレイバリューも十分。

クィーンゲームズからミヒャエル・フェルドカッターの新作“アッピア街道”。

ローマからブリンディジに至る道程を整備し、そこを進んでいくことでゴールとなるブリンディジを目指します。

手番に行うのは収入や敷石など四択で、ゲームシステムは全体的にシンプルな直球のユーロ。

随所に設けられた判断選択時のジレンマやコイン落しのギミックなどは面白く、手堅く全体がまとめられており、収束性も悪くないのですが、特に目新しい部分も少なく、本作ならではの魅力、立卓したくなる訴求力はやや弱いという印象。

同卓したあるプレイヤーには好評で、私も機会があればこちらの方の意見も参考にしつつ、もう一度立卓のうえ吟味してみたいという思いもあり、評価はNegative+。“モンテゴベイ”なども僕は駄目で、フェルドカッターとはどうも相性がイマイチかもしれません。この前のトリックテイク“ジュピターのもとに”はかなり気に入っていたのですが。

この後クニツィアの“ゼロ”をプレイして終了となりました。

2013/10/24

シュリンクを斬る!㉔ “ノーティカス(Nauticus)” の巻

今年のエッセンに併せて発表された新作のひとつ、クラマー&キースリングの“ノーティカス”が発注から数日、早くも我が家に到着しました。

早速開封しましたのでこちらにてご報告させていただきます。

ドイツゲーム愛好者にはお馴染みのコスモス12インチ正方形箱です。とくにダメージも受けておらず、美品でした。

それでは早速カッターで切れ込みを入れます。

切れ込みからシュリンクフィルムを剥がしていきます。ぺりぺり…。

むしゃむしゃと剥がします。

背面はほぼ終了。

さらにむしゃむしゃとフィルムを剥がしていきます。

きれいに剥がし終わりました。威風堂々たるコスモス大箱です。

作者はお馴染み、ウォルフガング・クラマー&ミヒャエル・キースリング。このコンビのクレジットにはもはや一種のブランドのような感覚すら…。

2~4人で90分、12歳以上。

ボックス背面全景。

運要素は低め、計画性の問われる戦略的ゲームです。私の好みにぴったり。

コンポーネントのリストですね。たっぷりと入っているようです。

ドイツ国内での生産のようで安心できます。“3歳以下のお子様は窒息に注意”のお馴染みの注意書きもあります。

それでは箱を開けていきます。ぐぐぐ…。

ぱかっ!

はい、箱を開けました。

それでは内容物を順次見ていきましょう。

木製コマと仕分けのための小袋の束。最近はこういう小袋が同梱されることが多くなりました。

そしてルールブック。

美しいルールブックですがオールドイツ語のものが一冊のみ。流石はコスモスですw

ルールブックの下には大量のパンチングシートが。順次取り出していきましょう。まずは1枚目。

2枚目。

3枚目。

4枚目。

5枚目。

これで最後、6枚目。以上のようにタイル類はたっぷりとあります。

一番下から出てきたのが横長のメインボードです。クラマーフレームが採用されたレイアウトデザインになっています。

タイルをざっと抜き終わりました。

やはりタイルの多いタイトルですね。たっぷりとあります。

コスモスブランドに恥じないしっかりとした厚み。抜きやすさはA~Eの5段階評価でB~Cといったところ。

各プレイヤーに支給される個人ボード。サマリも兼ねている機能的デザイン。

裏面はこんな感じ。色分けされています。

コインです。1ターラーと5ターラーの二種類があります。

完成した帆船のサイズに応じて点数が入るようです。最大で35点!

アクション選択に使用される共用のタイル。青と茶があり意味合いがやや異なります。

各プレイヤーに支給される追加アクションタイル。当然4枚あります。

付属の小袋を利用してタイル類を仕分けました。マストだけはひとつだとギッチギチになったので二つに分割(下段中央二つ)。帆(下段左)もかなりパンパンです。

本当は種類ごとに分けた方がセッティングで楽ができるのですが、これはこれでありかと今回は一緒にしました。

タイルに比して少なく、木製コマは全部でこれだけ。

ルールブックのリストと照らし合わせて検品しましたが欠品はありませんでした。着色のない28個の木製キューブがワーカーです。

それでは箱にしまっていきます。まずはメインボード。

次にプレイヤーボード4枚。

タイルや木製コマをどっさりと投げ入れます。

最後にルールブック。

蓋をして終了。

“プエルトリコ”のようにいずれかのプレイヤーが選択したアクションを順次実行していくメカニクスが採用されているクラマー&キースリングの期待の一作です。アクションをパスすることでペナルティタイルを裏返し、減点を逃れるというシステムも私のようなメカニクスフリークには興味を惹かれるものがあります。

実プレイが楽しみな一作。来月中にはプレイする見込みです。