テッド・アルスパクがベジエ・ゲームズから(ということは僕のイメージだとOpinionatedGamesのレヴュワーの方がサードパーティとして“蒸気の時代”の拡張マップなどを精力的に出版しているパブリッシャーから、ということになりますが。)昨年のエッセンにあわせて発表したタイトルの一年を待って発売されたアークライトからの完全日本語版、“シティビルダー”。
ダッチオークションのメカニクスにより入手した建物タイルを自分の街に配置し人口や収入を増やしていく都市建設ゲーム。
手番では基本的に一枚のタイルの購入と配置、そしてその効果の適用で終わり。これをプレイヤー全員がやれば1ラウンド終了。1ラウンドの流れは非常に明快かつ簡潔でここは好印象。
タイルは隣接するものが効果発動のトリガーになっているものが多く、うまく配置して相互に効果発動を狙っていきたいところですが、そこはコストとの兼ね合いもあり、そう簡単にはいきません。
タイルそのものの効果は大概比較的シンプルでテキストの解釈に頭を捻るようなことはありませんでしたが、他者の個人ボードにも注意を払う必要があり、この点で全ての見えている情報を整理しようとするとプレイヤーへの負担も大きいものになりかねないので、ある程度のところで諦めて自分の街の発展に注力してもいいかもしれません。
拡大再生産ながら、要所に設けられたパラメーターを下方修正するレッドラインの存在で終始厳しいマネジメントが強いられるバランスデザインも私の好みで評価はPositive。リプレイバリューも十分。
クィーンゲームズからミヒャエル・フェルドカッターの新作“アッピア街道”。
ローマからブリンディジに至る道程を整備し、そこを進んでいくことでゴールとなるブリンディジを目指します。
手番に行うのは収入や敷石など四択で、ゲームシステムは全体的にシンプルな直球のユーロ。
随所に設けられた判断選択時のジレンマやコイン落しのギミックなどは面白く、手堅く全体がまとめられており、収束性も悪くないのですが、特に目新しい部分も少なく、本作ならではの魅力、立卓したくなる訴求力はやや弱いという印象。
同卓したあるプレイヤーには好評で、私も機会があればこちらの方の意見も参考にしつつ、もう一度立卓のうえ吟味してみたいという思いもあり、評価はNegative+。“モンテゴベイ”なども僕は駄目で、フェルドカッターとはどうも相性がイマイチかもしれません。この前のトリックテイク“ジュピターのもとに”はかなり気に入っていたのですが。
この後クニツィアの“ゼロ”をプレイして終了となりました。
招待いただき有難うございました。
返信削除シティビルダーは公開された目的タイルと所持目的タイルの相性もあって散々な結果だったのでまたやりたいですね。
コメントならびにゲーム会参加、ありがとうございました。
削除シティビルダーの目的タイルは勝利のためには軽視できない要素ですね。3人プレイだと共用が3の個人が1で計4つの目的を達成するチャンスがありますができればここで2つは抑えておきたいように思います。
インスト省ければ90分以内に終われそうですし、今後も良質な都市建設ものとして出番がありそうなのでリベンジはいつでも受けますよw