2013/08/23

越前市(福井)ボードゲームの会 8月ゲーム会('13/08/11)

毎月恒例のオープンゲーム会にてプレイしたゲームのメモです。

この日プレイした11ゲームの中から印象に残ったものや本ブログで未紹介のタイトルを優先して紹介したいと思います。


実はここ最近静かなマイブームとなっている国産同人タイトル、“貨モッツァ”。

実に濃厚なまでの心理戦オンリーで、そういう意味では国産同人ゲームのひとつの傾向を如実に表しているタイトルかも(貨モ?)。

貨物を積み込むための船がふたつだけ、という思いきりのよさ、そしてネズミとゴールドというちょっとしたアクセントが心理戦の面白さを上手く引き出すことに成功しており、何度やっても面白い憎めないタイトル。

飄々として味のあるアートワーク、15分で終わる収束性の良さも美点。



“王位継承”というライトなゲーム。

手番にはいずれかひとつのコマを一段上げます。最上段の玉座に進んだら投票によって王位の継承か追放が決定されます。

シンプルなルールが非常に分かりやすく、短時間で終わる心理戦メインのタイトルで、テーブルゲームを始めたばかりのような初心者の人に、“へえ、こんなゲームもあるんだなー”とアピールするのにもってこいのタイトルではないでしょうか。

使い捨てとなる否決のカードはなるべく温存してここぞというところで使いたいところですが、他のプレイヤーに期待してばかりいるのも怖く、そこは良いジレンマ。



レオ・コロビーニ、“家系図”。

公開されているメビウス訳ルールを読むとシステムはしっかりしており、またなかなかに魅力的なテーマとの親和性も良さげで実プレイへの期待も芽生えたのですが…。

“遺伝”をメインテーマとした本作において、“結婚”や“子供”というシステムは良くできていて、一族の特徴が後世に残されつつ変遷していくというテーマの再現度には注目しますが、結論からいうと駄作というかノットフォーミーというか。いわゆる“ままならなさ”が強すぎるのか、マネジメントがままならず、ゲームメイクがほぼできないことからプレイングの快楽が希薄で、このゲームをプレイする目的がどこにあるのだろうか、という印象。

ちょっとルールを間違えてプレイしていた可能性もないことはないので、そのときはコロビーニに土下座しますが、多分正しかったはず。

すべてがユニークのイラストからなるカードは美しく、アートワークは十分及第点なのですがね。

マネジメントの失敗が単純にプレイヤーのスキル不足に起因しているものなのか、その辺りは次回のプレイで要確認。評価の逆転はあるのでしょうか!?


クニツィアのカードゲームを日本のオインクゲームズがリメイクした“さるやま”。

生き残りをかけた猿たちの戦いで、見た目から感じるライトゲーム臭のわりには意外にもヒリヒリとしたやりとりが交わされます。まあ生き残りですからハードにならざるをえないというか…。

クニツィアのアイデアは素晴らしいの一言。これもまた端的なユーロの王道という気がします。

キックスターター発の新作、“エイトミニッツエンパイア(八分間帝国)”。

ダッチオークションにて入手したカードでアクションを行い、エリアマジョリティの陣取り合戦を行います。

それぞれのカードはアクションとリソースの二つの情報からなるのですが、このリソースがセットコレクションのメカニズムとなっており(収集すればするほど得点が高くなる)、この辺りが実に上手いデザインで、新鮮味こそないもののしっかりとまとまった収束性のよい陣取りが小気味よく楽しめる佳作。

八分で終わる(いや実際には厳しいですが)ということを強調したかったのかもしれませんが、このゲームタイトルは個人的にはノットフォーミー。(ただ実際のところ収束性は素晴らしく、経験を積んだプレイヤー同士であればフィラーとして十分機能するような気がします。)

手をかけて遠方まで運んだコマが一アクションでサクッと簡単に消されてしまうのは、やられた方はたまったものではないですね。

フリークにも楽しめる佳作。オススメ。

名作“ディクシット”のこれは“~ジャーニー”。5人で。

さすがは名作、この日のセッションもたいへん楽しめました。

各プレイヤーの投票の結果により決定される3通りの得点のシステムがとにかく素晴らしく、このメカニクスと味わい深く美しい各カード群のふたつの要素が普遍的で他に類を見ないオリジナルな面白さをもたらしているのではないかと思っています。

老若男女が、そしてフリークから未経験者までもがひとつのテーブルで等しく楽しめる良質で貴重なテーブルゲーム。女性にもおすすめします。

最後に本作、クニツィアの“万里の長城”でこの日のゲーム会を〆ました。5人。

手番ではマジョリティのチェックとカードのプレイかドローの二択という至ってシンプルなシステムで、こういうシンプルさはクニツィアらしいもの。

5人だと列が4つとなりいわゆる“住み分け”で衝突を避けるということが出来ようはずもなく、あちこちで戦火が立つという激しい展開に。

中途半端に戦力を注入して負けてしまうのが最もダメージが大きいので、介入した以上簡単には引けないというこの感覚が本作の大きなカラーのひとつかも。

二転三転するダイナミックな展開はひとえにカードの強力な効果に起因しているようで、ただそういう展開のスピードこそが本作の醍醐味でもあるので、このバランスデザインは正解かと。

4人以下でのセッションも是非体験してみたいナイスゲームという印象です。



この他、私は“スシゴー!”、“クエストフォーザニューワールド”、“ホットドッグ”、“地獄の釜”といったタイトルをプレイできました。

参加者総勢12名(お疲れ様でした!)で最高気温34度の猛暑となったこの日も空調のいきとどいた涼しい(しかしアツイ駆引きを交わしていたわけですがw)室内で丸一日たっぷりとテーブルゲームを楽しみました。またの参加をお待ちしております。

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