折角なのでゲーム会などやってないものかと物色したところ浜町というところでオープンゲーム会の“ラ管連”が開催されていたのでこれ幸いに参加させていただきました。
東京でのゲーム会に参加するというのは今回が初めての経験で、いろいろと勉強になることも刺激になることも少なくなかったです。
ということで2日間のことを簡単にご報告いたします。
東京駅にはお昼前に到着。
同じく北陸から参加のyskさんと待ち合わせ、まずは駅構内のラーメンストリートへ。
トナリというお店の特製タンメン950円で腹ごしらえ。
東京駅からは地下鉄を乗り継いで会場へ。
会場に到着したのは12時半ころだったでしょうか。すでに2卓立っている状況でした。
主催のリッパーさんに簡単にご挨拶したのち、常連メンバーと思しきSさんに誘っていただき、早速ゲームを開始しました。
私も大好きなブルクハルトの変則的トリックテイク“マインツ”から開始。3人。
“ウィリー”の“4in1”バージョン。3人なのでダミープレイヤーとしてウィリー君に登場して頂きます。
1ラウンドに獲得するトリックは2、「マインツ!」と宣言すればトリック獲得が確定する、獲得札の数値の合計により上位から3、1、0、2点が勝利点として与えられるなど個々のアイデアが実に素晴らしくまとめられており、シンプルなルールながら齎されるジレンマは豊かで、何度やっても面白い傑作トリックテイクのひとつ。
基本的にダミープレイヤーは嫌いな私なので、3人でのプレイは初めてでしたが、12点と設定されている持ち点のバランスも絶妙で、実に楽しめました。評価はPositive。
ヤポンブランド“落水邸物語”を4人で。初プレイ。
ゲームは全4ラウンド、各ラウンドは前半の“カードプレイ”と後半の“決算処理”の二部に大きく分けられます。
システムについては省きますが、数多くのタイトルをプレイしてきた僕のようなフリークでさえ目を丸くするような独特なメカニクスのもつオリジナリティは鮮烈で、どのようにマネジメントすればよいのか、参加者全員から各人各様のレスポンスがあったのが印象的でした。
もはやこれはトリックテイクなのか、という声も上がりましたが、僕はこれは突然変異の一種として生まれたトリックテイクの一種であると捉えたいと思っています。
アートワークのテーマとして採用されているエッシャーの騙し絵、そしてその不可思議な建築物を流れていく水の動きというテーマはメカニクスとの調和もバッチリで、まったく隙がないなと。
セッションの後も、そのマネジメントの可能性についてあれやこれやと思索することしきりで、こんなタイトルが何年も前に、しかも日本人の手によって世に出されていたのですね。
評価はPositive。少なくともトリックテイクが好きなら一度はプレイしておくべき。
シュタウペの“ザ・爆弾”。4人。
奇数(これが得点となる)のみで構成されたカードを競りで落札していきます。
特徴的なのは競りの元手となるお金などの原資が一切なく、プレイヤーは1から40までの任意の数字を紙にメモして一斉に入札します。
落札できるのは入札額1位と2位の人ですが1位は入札額そのものが最終決算で減点となります。つまり2位が1番オイシイわけです。
興味深いメカニクスに流石はシュタウペという思いでしたが、読みのキレが問われる、実にハードな心理戦に胃が痛くなりました(笑)。
相手の得点カードを葬る“爆弾カード”がまた場に何とも言えない緊張感で、間口は広いながらも実は好みは分かれるのではないかと。
ドイツカードゲームの持つ妙味がしっかりと味わえる良質なカードゲームですが評価はNegative。
パーティゲーム“オウガボウガ”。7人。
実にシンプルなルールの、上手くまとめられたパーティゲーム。
メモリーとパフォーマンス、そして何よりも実はメンタリティ(笑)が要求される本作ですからノットフォーミー以外のなにものでもないのですが、お酒の入った席などでは需要も見込まれるかと。
評価はNegative。悪くはないのですがね。
ステファン・ドラの傑作“ブクブク”。4人。
何度やっても面白いドイツカードゲームの傑作を主催のリッパーさんインストのもとプレイ。
個々の面白いアイディアはいくつかありますが、各自が前に置いている水深のカードがプロットの際の判断材料となるこの塩梅は実に素晴らしいですね。
邦題“ブクブク”がまた秀逸。原題の意味からは外れながらも、こう来られたらこれ以上の適題は考えられないという。(この邦訳タイトルはメビウスの能勢氏のアイディアでしょうか。)
評価はPositiveで。
ひきつづきリッパーさんのインストで国産同人ゲーム“怪盗ジュエル”。4人。
国産バッティングゲームの秀作を発売直後以来久々にプレイしたわけですが、(前回のセッションでの印象も良かったのですが)こんなに面白かったかと評価を上方修正するほど楽しめました。
同じカードが3枚揃って初めて得点なり減点なりが発生する関係で、プロットするうえでの情報がしっかりと用意されているのでゲームは完成されており、安心して楽しめます。
私のような特殊カードが嫌いな者でも拡張として何かそういったものがあっても面白いかもと思えるのは基本となるシステムがシンプルかつ直感的で理解しやすく、全体がクリアに見通せるからでしょうか。
収束性も良く、評価はPositive。
アラン・ムーンとリチャード・ボーグによる共作“グラシアス”。4人。
シンプルなセットコレクションと適度なインタラクションが楽しめるカードゲームですが、個々のアイディアがひとつのゲームの面白さとして集約されていないからか、妙味は薄く、また競技性は低いか。
この手の先行タイトルに“コロレット”というビッグネームがあることもあって、どうしても陰は薄くなってしまうかもしれません。
評価はNegative。3枚のうち1枚がクローズというのも運要素強めのバランスでしょうか。
国産同人でここ最近のお気に入り“ウェルカム!”。4人。
先述したようにすっかり気に入っているタイトルで、ゲーム会に持ち込まれているのを見るや、立卓希望の旨申し出るくらいなのですが、では何がそこまで自分を惹きつけるのか、その点が自分でもよく分かっていない、自分にとって非常に不思議なタイトル。気に入っているにも関わらず、果たして成功作なのか失敗作なのか、その判断もつかない現状で、こうなるとその不可思議さに魅了されているのだと体よく逃げてしまいたくなりますw
PositiveにするかNegativeにするか判断に迷いますが、その場合はシビアにNegativeでいくことに決めているので暫定評価はNegative+。
今後しばらくはリプレイを重ねそうです。そしてこの新進デザイナーには注意を払っていくでしょうね。
以上、写真を撮り忘れたクニツィアの“ポイズン”もプレイしましたので軽いものばかり計9タイトルを消化。
別卓ではキングダムビルダーやエネルギーポーカー、ダンガンロンパ人狼、8分間帝国、ティンダハン、ジキルとハイドなどが立卓されていました。
最後に主催のリッパーさんに軽く挨拶したのち会場をあとに。
私のことを知っていらっしゃる方がいらしたり、偶然にも同じ出身県の方がいらしたりでびっくり。
東京のオープンゲーム会に参加するというのは初めての経験でした。畳の和室に20名ほどの参加者でしたが、非常に活気があり、いろいろと刺激になりましたね。アンドレア・マイヤーの“ホッサ”が立卓するなどは参加者のポジティヴィティに依るものではないでしょうかね。
この後、東京駅構内にて夕食。黒ビールで乾杯し、特製オムライスでお腹一杯に。
あけて4日、ゲームマーケット当日です。
滞在時間に余裕もなく、写真撮影は断念したのでこちらは簡単に。
午前7時半にホテルを出発、会場駐車場前で8時の駐車場開場まで車中で待機したのち8時過ぎに会場入りしました。
待機列にはすでに多くの参加者があり、自分は200人目くらいだったのでしょうか。小雨のなか、屋外待機を覚悟していたので、屋内待機だけでもありがたかったです。
10時の開場とともに、予約のできなかったカナイ製作所や操られ人形館、テンデイズゲームズやバネストなど注目ブースを順番に回っていきました。
非予約ブースを一通り回り、ゆうパックブースに購入物を一時的に預かってもらったところで時刻は11時前。こんなにも時間が経っていたのかと焦ったのをよく覚えていますw
それからはiPhoneアプリにて記録しておいた予約リストとプリントアウトしておいたpdfの会場マップを照らし合わせて場所をチェックし、予約物を順次引き取るフェイズとなりました。
特にトラブルもなく(カワサキファクトリーのみ商品入荷が午後になりましたがw)スムーズにゲームを受け取り、正午過ぎに一階フロアのフードコートにて昼食した後、最終的なゆうパックの梱包を済ませ、会場をあとにしました。
エッセンの新作がない反面、折からの人狼ブームと相まって(人狼系だけで一体いくつのタイトルが発表されていたんでしょうか?)、今回のゲームマーケットも大盛況だったように思われます。女性やライト層は年々確実に増加しているようで(特に今回はそれを強く実感しました)、フリーク度は確実に減少傾向にあるかと。(水で薄められて塩分は低くなっているイメージですw)
帰りは北陸から参加した3人で車で。妙義山を越える山越えの厳しいルートです(もうすっかり馴染みましたがw)。約6時間弱の高速での移動のあと、富山にて夕食。
富山市内“Tsukushi”の味噌ラーメン。特筆に値する美味しさに大満足でした。
翌5日にゆうパックが届き、戦利品をゲームテーブルに並べたのでこちらも晒しておきますか。
今回もたっぷりと買い込みましたなw ゆうパックブースにはまだまだ上がごろごろしていましたけれどw
【追伸】
某ゲームショップ店長に頂いたサイン。
「いいんですかー?もう返品できなくなりますよー」(←いや買ったばかりで返品とか考えてませんしw)とか「いやー、もうタナカマというと楽天の方が有名になっちゃいましたねー」(←いや較べますか、そこと)など舌の方も相変わらず滑らかでした。ありがとうございました。
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