2014/08/21

UDA土曜ゲーム会('14/08/09)

毎月恒例のUDAゲーム会のレポートです。

8月分も無事開催できたのでプレイできたタイトルについて簡単に感想などをアップしておきます。

“ブゾク”(大山武/ツクルカ/2014年)

珍しい2対2のペア戦による一種の陣取り型カードゲーム。

手番はチーム単位で、2人がそれぞれ1枚計2枚のカードをプレイすることで終了。

チーム内で話し合えるのはそれぞれが裏向きでカードを決定した後で“どちらが先にプレイするか”のみ。

場の状況から“最も理想的なカードプレイの形”がまあ大体は想像できるので、後はその理想型を実現すべくうまく意思疎通しつつ実行していけばいいわけですが、手札が3枚ということもあり、その制限や兼ね合いもあってそうそう上手くはいかないというのが現実。

複雑すぎないシンプルなシステムがこの2対2というままならない構造とバランス良く同居しており印象は上々。手札交換のコストに先行後行のチームで差が設けられている点も上手い調整ではないかと。Positive-

テーマに則った雰囲気のあるアートワークがまた素晴らしいですね。

“カピトール”(アラン・ムーン&アーロン・ワイスブルム/シュミット/2001年)

古代ローマ、9つの地区をめぐる熱い陣取り。

1枚のカードに“プレイできるアクションの種類”と“競りの時のお金”2つの情報が併存しているのが特徴のひとつ。まずはそこをふまえたハンドマネジメントを意識することが必要。

建設できる建物も“屋根”と“高さ”ふたつの点で制限が設けてあり、各プレイヤーの手元にてコツコツと建設された建物は建て直し/リセットできないので、この点においても細心の注意が必要。

入手できたカードと場の状況、そして各プレイヤーの手元にて建設されている建物の情報をもとに、総合的に最善と思われる判断を下していくことが必要なピュアユーロで、シンプルながら奥深い読み合いにセッションが白熱する競技性も十分な、そして古さを感じさせないムーン&ヴァイスブルムの傑作。Positive

カラフルな屋根が立ち並ぶ牧歌的な盤上の情景はドイツゲームの良心そのものの具現か。

“ブループリント”(イヴ・トゥーリニ/ズィーマン/2013年)

発売されたばかりの日本語版にて立卓。

場の7つ(4人プレイ時)のダイスからひとつを選択し、衝立に隠された各プレイヤーの青写真に載せ、建物を建築していきます。

各自に6つのダイスが供給されたら衝立を開放して公開し、建物に与えられる“評価点”から相対的に勝利点を獲得していくというシステム。

4種類のダイスそれぞれに加点できる決まりがあったり、ダイスの組合せに応じては特別に勝利点が与えられたりするので、得点のための道筋に十分な選択肢が用意されており、この辺りは全体的にシンプルなゲームながらしっかりと戦略的で、経験豊富なフリークにも受け入れられそう。

シンプルで収束性も十分ながらしっかりとボリュームもあって評価はPositive-

付属の巾着袋が大きくなったのは良い改良点ながら結局はやや小さく依然として役不足なのには微妙感を払拭できませんねw

“火種”(ミヒャエル・キースリング/1×1/1995年)

古いキースリング単独作ということで物珍しさも手伝って興味を持ちつつセッションに臨んだのですが、BGGにアップされている英訳ルールに少々不備があったのか、この日はルール運用が十分ではなく、残念ながら結果的に本作を堪能できずに終わってしまいました。

囚人たちがロケットで太陽に飛び込んでいくというぶっ飛んだ設定(アートワークもバカゲーっぽい)の、一種の変型レースゲームともとれるユーロ。

どうやらコツコツとコースレイアウトを構築し、ここぞという瞬間でダッシュするような感じのゲームのようで、正規ルールでプレイできればそこそこ面白そうなので再戦希望。

まあゲームではなくセッションの印象でいえばNegativeかな。

“サラマンカ”(シュテファン・ドラ/ツォッホ/2006年)

ドラによるタイル配置を利用した本格陣取り。

同色の正方形タイルによるエリアの形成は、なるほど名作“アクワイア”が引っ張り出されるのにも納得。

“災害”による足の引っ張り合いが少々厳しい印象で、重苦しい空気がセッションを支配する重厚なユーロというのが率直な印象。この胃に来るようなヘヴィネスは人を選ぶような気も。

ゲームとしては破綻なくしっかりと完成されているので勿論悪くはないのだけれどあえて本作を棚から引っ張り出す理由は希薄か。Neutral+

ドラともツォッホとも思えない、フリークがどっしりと腰を据えて参加する骨太なタイトル。

“バトルシープ”(フランセスコ・ロッタ/ブルーオレンジ/2013年)

シンプルなルールの多人数アブストラクト。陣取り。

おちゃらけたアートワークからは想像できない、ちょっとした判断ミスが敗着になりかねないきっぱりとした厳しさが魅力で、とはいえ自分の実力ゆえのものと納得できるので不満は残らず、むしろその収束性の良さもあって再戦意欲に繋がるナイスゲーム。

シンプルなルールゆえ整理しやすい盤面の情報量からキングメーカー問題、お仕事問題等々との直面は避けられないという一面は確かにある。がプレイヤー同士の攻撃関係(やった/やられた)が如実というか見えやすいのは本タイトルの長所でもあろうかと。

これを待っていたと言わんばかりの快心作の登場。Positive

“dois”(新澤大樹/倦怠期/2014年)

国産トリックテイクの新作を再び立卓。

スートとランクが分離されているという目から鱗が落ちるような斬新なシステムと厳格なマストフォロー、そして獲得トリックを予想するビッド系の幸福な出会い。

前回はビッド系ながらミゼール0点にちょっと固執したせいもあったのか、あまりぱっとした印象がなかったのですが、それじゃあがんがんトリックを取りにいけばいいわけだとばかりにポジティブにプレイの方針を変更したのが良かったのか、今回は滅法楽しめました(しかしトリックの行方が全く読めず勝敗に関しては惨敗もいいところでしたが…w)。

ミゼール成功時の報酬はあった方がいいという考えは変わりませんが、完成度競技性共に高い良質なトリックテイクではないかと評価は上方修正。Positive-

“サクランボ狩り”(ジェロエン・ギーネン/ツォッホ/2014年)

美しいイラストのアートワークも印象深いツォッホからのバッティングカードゲーム。

プレイされたカードの種類により処理を段階的に順番に行っていくのが特徴的。

制限された厳しい状況下でのハンドマネジメントはままならなさそのもので、可愛らしい雰囲気とは裏腹に、セッションにおける選択のジレンマに爽快感はほとんどなく、すっぱりと諦めて流れに身を任せる潔さも時には必要かも。

得点計算も含めて全体的にちょっと込み入ってる印象もあるけれど、上手く纏めてあり、システムの完成度は悪くない。がまあ心に響いてくるアピールも強くはなくNeutral+。やや複雑な処理が僕には評価のマイナス補正になっている感あり。

“ナイトクラン”(Y.Ohashi/風栄社/2014年)

ハンドマネジメントによる一種の正体隠匿、アクションプロット、エリアマジョリティ等々の諸要素からなる国産同人。

ハンスの“陰謀”のようにカード列に手札を次々にプレイしていく感じ。

決算で全てのカードが公開され加点処理される。

シンプルな読み合い、推理が高い収束性との相性も良く、悪くない。が前の“サクランボ狩り”同様、個人的な訴求力は今一つか。Negative+

緑と黄色の識別にやや難があるようにも思えましたが、萌え一歩手前ギリギリで踏み止まった美しく耽美的なアートワークは素晴らしくも美しく、雰囲気の構築に大きく貢献できているかと。


以上この日は軽めのタイトルが多かったせいもありがっつりと9タイトルを消化しました。ではまた来月!

2014/08/01

UDA土曜ゲーム会('14/07/19)

19日土曜日に毎月恒例のクローズゲーム会、“UDA土曜会”を開催しました。

プレイできたタイトルについての雑感等をこちらにてアップしておきます。


“バコン”(アントワン・ボザ/アスモデ/2009年)

まずはボザの変形双六から。

六面体ダイス2つを振り、ひとつでタイルをひっくり返し、もうひとつでコマを進めるという分かりやすさ。で、止まったタイルの効果が適用されるという塩梅だ。

実はちょっとルールを間違えており、やたらと甘いバランスでのセッションとなってしまった(残念!)のだけれど、収束性の良さ、遺跡を進んでいく雰囲気等々軽いゲームながらしっかり完成しており流石はボザ。Neutral

個人ボードでリュックサックのスロットをやりくりしつつ、ステータスを管理するマネジメント感覚はやっぱり面白い。

“DTC”(ライナー・クニツィア/フェルティ/2012年)

荒っぽいのを承知で言えばクニツィア版“ファブフィブ”で、手札によるマネジメント成分を加味した感じ。

両者を比較した時にどちらに軍配を上げるかはまあ個人の好みに委ねられるのだろうけれど、僕自身は束縛よりもマネジメントによるプレイングの自由度がアップしているこちらの方が好みかもしれない。(“ファブフィブ”に対して抱いていた漠然とした不満点が良い方向に改善されているような感覚。)

僕にとってかなり理想的なブラフゲームであるフリーゼの“スプリングフィーバー”には一歩及ばないものの、完成度は高く、不思議な妙味も味わえる本作はワンプレイの価値あり。Positive-

同氏の“詐欺師”よりいいんじゃないかと思うんだけど国内流通はないまま終わるのかな。(パブリッシャー的に流通に乗りにくい?)

“ウィザード”(ケン・フィッシャー/アミーゴ/1986年)

トリックテイクの古典をこの日初プレイ。

ビッドしたトリック数を目指すオーヘル系。

ラウンド数=トリック数というのが特徴で、ラウンドが進むにつれ徐々にプレイされる総トリック数が増えていく。

トリックテイク自体はシンプルな切り札ありのマストフォローに少々の特殊カードという構成で、システム自体はシンプルなんだけど、まあ予想の的中は当然簡単にはいかず悶絶のセッションというある種お決まりの光景が広がるのは本作が良く出来ている証左でしょうね。

トリックテイクのクラシックとして今後も末永く其処此処の卓上に登る資格アリと見た。Positive-

“マハラジャ”(クラマー&キースリング/ファランクス/2004年)

クラマー&キースリングとファランクスという珍しいタッグ。もう何年振り?という感じの2度目のプレイ。

ネットワーク構築とエリアマジョリティ的陣取りの正統派ユーロだが運要素はゼロで、プレイヤーに求められる思考的難易度はけして低くはなく、不確かな未来を決定していくのはプレイヤー間のインタラクションのみ。

まあじりじりとした攻防の120分で(僕のファランクスのイメージに近い!)、硬派な男子ゲーマー御用達であることは確かか。クラキーはこんなにもがっちりとした競技性の高いゲームを10年も前に作っていたわけですね。Positive-

夜半にゲーマー同士が熱い盤上での頭脳戦を繰り広げるのに最適な一作。熱いぜ。

“フリンケピンケ”(ライナー・クニツィア/アミーゴ/1994年)

何度もリメイクされている御大の名作のひとつをオリジナルアミーゴ版で。

シンプルにして十分なジレンマが味わえる、個人的にはユーロの代表作的位置付けの一作。

どこで終止符を打つのか、じりじりとした終了のタイミングをめぐる駆引きには手札を持つ手も汗ばむほど。Positive

成長曲線というのか、ゲームの盛り上がりを折れ線グラフにした時にずっと右肩上がりのまま上昇していって最大値のまま終了の時を迎えるというイメージ。こういうのって珍しいという気もするのだけれど、そこが素晴らしいな、と。

あと可愛い動物コマがふんだんに用意されている“ボツワナ”も勿論悪くはないけれど、このオリジナルの唯一無二感は何物にも代えがたく、未所有者には羨望の眼差し。テーマなんかは全く無視されてますがw

“ティンダハン”(ペール・シルベスター/ニュー・ゲームズ・オーダー/2013年)

ママダユースケ氏の素晴らしいアートワークとともに日本語版化されたトリックテイクの隠れた名作“フィリピーノ・フルーツ・マーケット”。

最低4人は欲しいやや変わったシステムで、フルーツの“屋台”をめぐる一種のエリアマジョリティがトリックテイクと同時平行的に進行するのが特徴的。

オリジナルの高い完成度のシステム、ルールそのままに、脇を固めるのは美しいイラストが載るエンボス加工されたカードや各色の木製コマなどのコンポーネントで、全く死角のないプロダクトだなあ、と。

ニュー・ゲームズ・オーダーさんも渋い所に目を付けますね。Positive-。オススメ!

“エイジ・オブ・クラフト”(北条投了/芸無工房/2013年)

ダイス目セットコレクションに拡大再生産の要素を盛り込んだ国内同人の近作。

一度プレイしただけでは見えてない部分も多いに違いないけれど、デベロップに労力が割かれたことが忍ばれる各種バランスの良さは気持ちいいくらい。

やはりレーマンの名作“王への請願”が頭をよぎるけれど、あちらより腰を据えてしっかり地歩を固め一歩一歩進めていくマネジメントの妙味はゲーマーにはウケるだろうなあ。

角丸加工されていないカードなどコンポーネントの安っぽさは否定できないけれど、“寒村”のブースト的アイデア等々印象的な仕掛けも少なくなく、システム本体がこれだけの完成度であれば今後発表されていくことが予想される各種拡張も追いかけていきたいと思わせる。Positive-

交渉が収束にブレーキをかけそうな気がしたので、今回は自分提案のハウスルールを採用させていただきました。(まあでも最初から交渉まではあまり思考が回りませんでしたねw)

“グレイハウンズ”(ベルント・ブルンホファー/ハンス・イム・グリュック/1985年)

この日のレガシー枠、というわけでもないのですが(笑)80年代半ばのハンス社長の一作。

ドッグレースにビッドして所持金の多さを競うもの。

流石に古臭さは否めませんが、どの犬(当然自分以外のプレイヤーの犬にも賭けれる)にビッドするのか、そして手札のプレイが順番になっていることから他プレイヤーの動向を確認してから意志を決定できることからマネジメントの妙味が生まれており、びっくりするくらい今のユーロと線が結べることに驚かされるなど。流石はハンス社を起ち上げられた方だけのことはあるなあ、と思えたのは大きな収穫。

存在感充分の木製の犬コマも素晴らしく、流石はドイツと思わせる。

単純にレースにビッドする面白さだけでも十分確立されており評価はPositive-か。

しかしこんなハンスのロゴを目にしたのは初めてだったので思わずパチリ。本パブリッシャー最初期のものでしょうか。ハンスのロゴも様々な変遷を辿っているようで、このあたりも非常に興味のあるところ。

“すき間にいれて”(シュテファン・ベンドルフ/NSV/2013年)

なんてことはないシンプルそのもののメカニクスなんだけど、それゆえ飽きずに何度もプレイしたくなるような、ちょっと文学でいうところの90年代米国ミニマリズムにも通じるような、そんな感覚もある爽やかでさっぱりとした一陣の涼風的カードゲーム。Positive-

作者のベンドルフはあの“クウィックス”のデザイナーで、こういう作風を確立しつつあるのは今後の彼の武器となり得るのではないか。

NSVはテン年代のベルリナーというのが自分の持論(異論は認めますw)。

“カツカレー喰ってる場合か!?”(北条投了/芸無工房/2013年)

さっぱりとしたアートワークも印象的な国産同人の近作。タイトルからも分かる通り時事ネタで作者は北条投了氏。とはいえ単なる時事ネタゲーには終わっていない、光るアイデアが印象に残ったタイトルでした。

最高値でなければならない、しかし高すぎてもならないという特徴的な本作特有のメカニクスは、シンプルにして良いジレンマを生み出していて、例えばクニツィアなんかがこんな感じのシステムを載せた新作をある日突然発表したとしても違和感はないだろうな、と。

もう少し肉付けしてボリュームがあれば更に良かったかなー、とも思う反面単なる蛇足にもなりそうで、この辺判断が難しい。Neutral

“スカルキング”(ブレント・ベック/シュミット/2013年)

話題のトリックテイク新作で、まあ本作を立卓したいがために“ウィザード”もプレイしておこうというのがこの日の主旨のひとつで。

ビッド系。4スートのマストフォロー、切り札はスートのひとつ黒で固定という基本はシンプルなもの。

切り札よりも強いいわゆるスーパートランプがいくつかあって、それらが三すくみになっているというのが大きな特徴のひとつ。“ウィザード”にくらべると基本4スートのカードに比して特殊カードの割合が多く、トリックの展開が読みにくいというか波乱万丈性とでも呼べそうな、成り行きのいい意味での出鱈目さが、カラフルなアートワークやにぎやかなテーマとのマッチングもよく、バラエティ豊かなトリックテイクとして成功しているという印象。Positive-

いやはや楽しめました。ミゼール予想ラウンドは否が応でも盛り上がりますねw



プレイしたゲームは以上です。ではまた来月!

2014/07/09

越前市(福井)ボードゲームの会 6月ゲーム会('14/06/29)

毎月恒例のオープンゲーム会、6月のゲーム会に主催として今回も参加してきました。プレイできたタイトルについて簡単に感想、雑感などをアップしておきます。

今回は時節柄ゲームマーケット2014春で入手した国産同人タイトルが多め。

“シンデレラが多すぎる”(大気圏内ゲームズ/2014年)

18枚のカード(言い換えると18人のシンデレラ候補)と各プレイヤーに支給されるOKとNOの2枚のマーカー、それにエクストラのマーカー1枚というたったそれだけのコンポーネントのみで構成された大気圏内ゲームズの通算4タイトル目。

4枚の手札から各人が2枚プレイ、追加で山札から1枚をプレイすることで場に並べられた合計9枚の場札から“シンデレラの条件”が排他的に決定されます。プレイヤーは残された2枚の手札から条件に見合うシンデレラを最後にプレイし、勝敗を決します。

シンプルなシステムゆえ10分で終わる1ゲームの中に、如何に場の流れをコントロールすればいいのか、あれでもないこれでもないといった感じで良質なジレンマがしっかりと盛り込まれており、終了時にはちゃんとゲームをプレイした満足感が齎されるあたりは流石。Positive-

フィラーゆえの小品感、運要素強めな点は否定できないけれど、切れよく完結しており、潔い。

淡泊で主張しすぎない味のある大人のアートワークがまたこのユーロでシンプルなゲーム内容ともよくマッチしていてその点の好感度も。

フィラーとして相当に優秀で、これは“ラブレター”に対する大気圏内ゲームズからの返答か。

“仮面の王”(遊星からのフリーキック/2014年)

開始時秘密裏に光、闇、炎の三陣営に分かれ、それぞれのプレイヤーがそれぞれの勝利条件を満たすことを目指します。

誰が味方で誰が敵なのか、ゲームが進むにつれ徐々に正体が明らかになっていく中で、場に並んだ領地を上手くマネジメントしていく手腕が問われる濃厚なタイトル。

プレイヤー数×6枚のカードと約40枚のコイン(別途準備する必要あり)という数少ないコンポーネントでここまでゲーム性豊かな一種の正体隠匿系をデザインできるあたりに本デザイナーのゲーム制作に対する理解の深さを感じずにはいられず、いまの日本でこのような豊かなオリジナリティを提供できる製作者がどれほどいるだろうか、と思ったり。

反面プレイヤーに求められる敷居の高さや全体を通しての冗長性、ゲーム開始にあたっての準備における未完成と思しき箇所、一部ルールの粗さには今回のバージョンがプロトタイプから一歩完成に近づいたベータバージョンゆえのものもあり、本バージョンでの評価はNegative+

しかしこのゲームならではのゾクゾクするようなゲーム性豊かな壮大なヴィジョンには期待せずにはいられないものがあり、今後のデベロップと完成を焦らずに待ちたいもの。

度重なるリプレイに耐えうる体力も持ち得ている予感。

それにしてもてらしまさんはテクストを用いたゲーム作りが上手いという印象。

“いしがき・れえす”(をしだや/2014年)

変形双六の国産同人新作。

ダイスを振るか振らないかという単純な二択からシンプルなジレンマを楽しむお手軽タイトル。

終盤まで誰が勝者になるか予想できない抜きつ抜かれつの締まった展開になるあたり、簡素ながら諸数値の設定に配慮がなされているせいかな、とか思ったり。

が小品が小品から抜き出せてはいないことも確かで(それはまったく悪い事ではないのですが)、僕のようなフリークがあえて本作を求める理由は希薄で、評価はNegative+

とはいえ“マイナス2”のマスが登場する裏面も一度はプレイしてみたいもの。けして悪くはない。

“襲ノ色目”(桜遊庵/2014年)

場札からカードを補充しつつ設定されている役を作り得点とするセットコレクション。役の達成は早い者勝ち。また手札は並び替えてはならないボーナンザ方式。

システムはシンプルかつ明快なユーロ。しっかりと構成された穴のないルールから安心してセットコレクションの醍醐味が味わえる快作。

役は基本的に枚数が多いほど高得点ながらそこは早い者勝ちなのでどこで達成を宣言するか、そこがまずは(良質な)ジレンマ。情報量はそれほど多くはないので、なんとなくでもいいので他者の取ったカードから大体の狙いは想定することが可能(そしてそこから役のバッティングを回避していきたい)で、おそらく作者もそういったプレイを念頭に置いてデザインしていたのではないかと。

良質でスタンダードな純和風テーマのセットコレクションでリプレイにも十分耐えうる体力もありそうだ。ここでゴチャゴチャと要素を増やさなかったのは正解。Positive-

和風で統一された各種コンポーネントとテーマの融和性も十分で、過去の作品も考慮するとこの和風テイストを前面に押し出してくる作風はここのサークルならではの持ち味であり魅力とも。アートワークのクオリティも高く、外箱も含めた全体の統一感からも拘りが見て取れる。

“想像と言葉”(米光と優秀なゲームデザイナーたち/2014年)

巾着袋からドローされた3枚のタイルの3つの単語からひとつ(親は特権でふたつ)言葉を連想していくワードゲーム。

連想した言葉を他者と共有できれば得点となるのでなるべくマジョリティの得られそうな言葉を解答したいところ。

シンプルなワードゲームでルールを読んだ時点での感触は悪くなかったのだけれど、実際にプレイしてみるとこれがなかなか柔軟な想像力が要求されるタイトルで、ゲームをプレイしている楽しみというより個人的な能力を試されているような一種圧力的な感覚が勝っていたのか、あまりゲームとして楽しめた感覚が得られなかったというのが正直なところ。Negative

この辺りの感覚はワードゲームで時々顔を出すようにも思える部分で、本作について言えば匙加減が自分にはハード過ぎたのかもしれない。着眼点は素晴らしいとも思っているんですが。

“GRUND”(青い街/2014年)

ドイツ語タイトルで地味ながら良質な作品を発表してきた実力派サークルのGM14春の新作。

親と子が1対1でシンプルながら奥深い心理戦を行うブラフ系。

低リスク低リターンの“忠誠”と高リスク高リターンの“反逆”と捉えることも可能な得点システムが秀逸で、このよくできたメインの骨子から豊饒な心理戦の妙味がたっぷりと味わえる、いぶし銀の秀作。Positive-

ディール次第では判断の幅が限定されることも少なくないが、それも含めて親に対する巧妙なブラフになり得る、というと考えすぎというか言いすぎかな。

リプレイ欲求を刺激する、本日の“もう一度やって確かめたいで賞”はこれか。

“アンリミテッド富豪”(ぽんこつファーム/2014年)

赤と黄色、そして何枚かのコインの追加で戦略性のアップした“大富豪”が楽しめる、一種の“大富豪”バリエーション。

当然ながら目新しさというかオリジナリティに乏しいという面はあるけれど、コインという一種のペナルティを背負うことでカードの数字をほぼ任意に変更できるというルールからシンプルな戦略性と良質なジレンマが生み出されており、もしテーブルゲームの中に“大富豪バリエーション”というサブジャンルがあれば本作はその中でもかなり上位にランクインしそうな完成度の高さはあるかと。

まあ僕は既視性の強さというか、ゼロからの創作ではないという点で辛くNegative+としますが、完成度は素晴らしいものがあり、多くの人にワンプレイを勧められる秀作。

“誰でもルールを知っている”というのは強力な土台で、それを有効な武器としたこういうアプローチの仕方もあるんだな、という思いも。

というわけで今度は“人生ゲーム”のドイツゲーム的バリエーションの登場が待たれますね(ないかw)。

“ドラコの山分け”(ガーデンゲームズ/2014年)

良質で質実剛健な作風のピュアユーロを発表してきた実力派サークルの新作。

極めて限定された色と数字、そして6枚の“呪い”カードのみで豊かなジレンマ、ゲーム性が生まれており、今までのガーデンゲームズタイトル同様こちらもも完成度の高い一作に仕上げてきたという印象。

ジリジリ、ヒリヒリとした得点中心の熱いせめぎ合いがセッションのメインになることを考えると、呪いカードの登場における運要素の高さが僕はやや気になった点としてあったけれど、まあこれくらいの方が胃に優しい(笑)のかもしれないw

数値バランスの設定や2枚ボーナスというアイデアなどが完成度に寄与していて、現代の卓上カードゲームの醍醐味がしっかりと堪能できる安心の一作。Positive-

アートワークに頼ることなく、ゲームルールやシステムの完成度のみで勝負してくるこういう作風は今の国内市場ではどうしても埋もれがちになってしまうのが残念でならないが、ユーロの魅力は何か、その好サンプルともとれる本作のプレイを僕はひろく勧めたい。こういうタイトルは“ゲームならではの面白さ”とは何かが分っていないと作れないのです。

“死神セクト”(さとーふぁみりあ/2014年)

遂に完成をみた“死神コイン”。

天使と悪魔の二陣営に分かれ、一種のブラインドビッディングで場のカードの獲得を目指します。

両陣営それぞれにプレイされたカードの数値の和を比較し、より大きい陣営がカードの獲得権利を得ますが、獲得できるのはその陣営で最も小さい数値のカードをプレイしたプレイヤーというアイデアが本作ならではの妙味を生み出している。

手札からどのカードをどの陣営にプレイするかがプレイヤーの判断となるのですが、コアなフリークといっていい僕のようなプレイヤーから見ると、その判断のための情報量が余りにも少なく、それゆえそれが競技性(そしてもっといえばゲーム性)の希薄さにもつながっているという印象はある。

ただむしろそれはデザイナーの意図していたところで、感覚的なプレイでもってそれほどガチな空気を演出せず、テーマやアートワークも含めたこの高い作品世界の魅力を楽しむカジュアルゲーマーのためのカジュアルゲームと捉えればその完成度は非常に高いものがあるかと。

エンボス加工された美しいカードに載る素晴らしいアートワークには惚れ惚れせずにはいられないというのが正直なところでアートワークやコンポーネントの魅力がゲーム本来の面白さを後押しすることを証明する好サンプルがここに。

トータルなプロダクツとしての完成度は同人の域を大きく抜きん出ているといっても過言ではなく、システムのみではノットフォーミー(といっても僕のようなすれっからしにとって、という意味ですがw)ながら所有欲を満たす数少ない同人タイトルの本作にPositive-を。

難癖も付けましたがリプレイバリューも十分ですね。



以上9タイトルのほか、“犯人は踊る新版”、“カプチーノ”、“ディクシット”の3タイトルもプレイできました。

“犯人は踊る新版”は4人と8人でプレイ。犯人や探偵と絡むことのないプレイヤーが少なくない8人プレイは本作にはややそぐわない人数かも。

コンポーネントが秀逸な“カプチーノ”も連続で結局2回プレイ。見た目は可愛いですが中身はガチな多人数アブ。普通に女性に負けましたw

定番中の定番“ディクシット”。何度やっても面白い。これがSDJに選ばれたのはヒットでしょう。



以上この日は12種ものゲームがプレイできました。何回か連続してプレイしたタイトルも少なくなく、非常に充実したゲーム会だったと思います。

参加していただいたみなさん、ありがとうございました。またの参加をお待ちしております。ではまた次回も宜しく。

2014/06/19

UDA土曜ゲーム会('14/06/14)

毎月恒例の自宅ゲームスペース“UDA”でのゲーム会を今月も開催しました。

プレイできたタイトルについて簡単な感想などアップしておきます。

“江戸職人物語”(imagine GAMES/2014年)

先のゲームマーケット2014春で発表された話題作のひとつ。この日はこのタイトルから開始。

手番になったらダイスを2つ(あるいは1つ)振り、それぞれのダイスに4つのアクションから1つのアクションを割り当て、計2アクションを行います。

アクション毎に、出目が大きいものが適しているものもあれば、小さいものが適しているものもあり、ダイスロールの結果を待って、ああでもないこうでもないとアクション選択のジレンマに苛まれるという構図。

この2アクションをゲームが終わる最終第12ラウンドまで、1ラウンド1手番つまりは24アクション(厳密には第1ラウンドでは1アクションしかできないので23アクション)を各プレイヤーは行っていくことになります。

“火消力”や“喧嘩力”といったパラメータ、長屋毎にグループ分けされたエリアマジョリティ的な得点システム、職人カードによるセットコレクション、表通りを周回していくことで行える各種アクションなどなど、ゲームの要素は少なくなく、あれもこれもと手を伸ばす暇はないので、状況を鑑みた上での最も効率の良い各種マネジメントが要求されるフリーク向けの本格派。

これだけの豊富な諸要素がバランスよく統一されていて、それでいてトゥーマッチな印象を与えない環境作りにはこの作者の力量が見て取れるのですが、参加者各々から出た否定的意見が“火事の強さ”でした。

1ゲームを通して計3回発生する“火事”。発生する場所は2D6で決定されるランダム要素で、直撃した場合回避はほぼ不可能と思われる事から、そこはもう“運が悪かった”と諦めることも肝心なのかと。この部分をどう受け止めるかで本作に対する印象や評価が分かれてくるような気がします。

個人的には、そこは(本作の趣旨にあっていると思われる)フレーバーの魅力、テーマの再現性(江戸時代の火事の怖さ)を優先した結果だと思われ、それほどのネガティブな印象はありませんでしたが、一部ルールの粗さや全体的な削り込みからもっとスマートなユーロ寄りになり得た感じもあり、完成度は高いのですが、そちらの方が自分の好みということもあって印象はNegative+

とはいえアートワーク、コンポーネント関係は一見の価値のある(カードは全てユニーク!)、圧巻ともいえる大変クオリティの高いもので、頒布価格5000円が安いとすら思えてくる本格的な国産オリジナルボードゲームなんて今までどれほどあったでしょうか。

“ビッグ・デール”(ブレント・ベック/シュミット/2014年)

先日の初プレイからずっと気になっていたカードゲームの新作をリプレイするべく立卓。

上限4枚(4人プレイ時)という厳しい手札制限の中で、2枚のセットを作り、自分の場にプレイしていく、基本は実にシンプルなカードゲーム。

肝心なのは他プレイヤーのプレイした場札を、同種のカードをプレイすることで奪える可能性があるアクションがあること。このアクションが有意義に機能するセッションだったかどうかで本作に対する印象も随分変わってくるのではないか、というのが僕自身の見解です。

上記略奪アクションは攻撃側防御側が特定のカードをプレイし続ける我慢比べで、ここで意地を張って手持ちのカードを使い切っている間は初心者。1枚や2枚での勝敗の決定が頻発するような中級者以上同士でのセッションになると本作が単なる運ゲーから読み合いや駆引きの楽しめるインタラクション豊かな妙味あるタイトルへとステップアップするような、そんなタイトルのような気もしているのですが…。

評判の良い近作“アブルクセン”に通じる部分もありますが、より面白さの見えにくいタイトルではないかという思いも(そういう意味では上級者向け?)。現時点での評価はNegative+。ジワリジワリと迫ってくるような面白さが垣間見え、少なくとも前回のセッションよりは楽しめたのは間違いなかったです。

“ハンザ拡張変化の風”(ミヒャエル・シャハト/シュピーレ・アオス・ティンブクトゥ/2006年)

熊本のゲームショップ、ゲームフィールドさんから復刻されGM2014春より国内流通が開始された、シャハトの名作の拡張。

主な変更点はマップ上にて矢印で表されている航路の調整や矢印の向きに逆らった移動も可能になったこと(要コスト)、またゲーム終了時に特定の条件を満たすことで入る各種勝利点など。

元々のオリジナルもシャハト特有のキッパリとしたキレキレの鋭いタイトルでしたが、状況によってはある特定の限られたエリアをぐるぐると船が移動するということも起こり得ました。それが今回の拡張の導入で、新風が吹きこんだかのように、船が自由自在に移動するようになった、というのがまずは僕の第一印象。

シンプルながら完成されたタイトルの拡張は成功させる難易度も高い印象がありますが、今拡張はオリジナルの良さを助長するような微調整がバランスを崩すことなく上手く本作特有の妙味を後押ししていることに成功しているという印象で、評価はPositive-

オリジナルタイトルは、シャハトの細心の注意が行き届いた、実に細かい部分にまでデベロップに気配りがなされた繊細なユーロという印象で、ここに手を加えるというのは一種の冒険ともとれますが、1点2点の勝利点を睨んだシビアな競技性の向上はまさに僕好みのアレンジで、今後本作をプレイする際は拡張の導入を前提にしたいものです。

“Futures!”(ワンモアゲーム!/2014年)

前作“Welcome!”につづいて同人ゲームサークル“ワンモアゲーム!”がGM2014春にて発表した注目の第二作。

先物取引をテーマにした本格株式ゲーム。

ゲームは8ラウンド(4人プレイ時)。各ラウンドは大きく前半後半2つのフェイズで構成されており、前半では手札を1枚、場の任意の表向きのカードの上に裏向きでプレイし、パスも含めて3つ用意されたアクションから1つのアクションを実行します。後半は前半で最後手番だったプレイヤーから反時計周りに手番を実行(つまりカタンの初期配置ですね)。今度は場の任意の裏向きのカードを1枚表向け、前半同様アクションの三択を行います。

前半後半のそれぞれの終了時に場のカードの状況を相場に反映させます。またラウンドの終了直前に手札を1枚補充し、手札の中から1枚ドラフトします。

この手の相場変動を楽しむゲームは、各種数値のバランスが肝だと僕は思っているのですが、本作の場合、相場の1マス当たりの変動値からバーストが発生する上限下限の限界値、総ラウンド数、カードの枚数や内訳、手札枚数などが実にバランス良くまとめられているせいか、濃密で緊張感のある株売買が存分に楽しめました。

バーストと最大利益は紙一重で、その点のドキドキハラハラ感も本作の醍醐味。

ハンドマネジメントの妙味豊かな、潔く風通しの良い良質のピュアユーロというのが僕の見解で、ここまでフレーバーを排除しシステムに重きを置いたタイトルに好き嫌いは分かれるかもしれませんが、ユーロ愛好者であれば悪い印象は持たれにくいのではないかと。

惜しむらくは弱い外箱と2枚のボード。頒布価格が上がってしまっても構わなかったので、しっかりとした外箱と二つ折りの1枚ボードがよかったという気も。まあその点を鑑みても評価はPositive-ですが。

一度のプレイでは本作の奥深さがどれくらいのものなのか見えていないので、プレイを重ねることでまだまだ評価は(本作の株価相場のように)変動しそうですが、この日のベストはコレ。

機能性とデザイン性が両立されている、すっきりとした各種レイアウトやアートワークのデザインがまた実に好印象だったことも忘れずに付言しておきます。

“漁火”(OKAZU brand/2014年)

コンスタントに良質な作品を発表し、既に海外からも高い評価を受けている日本のサークルのGM2014春の新作。

江戸時代の漁というあまり類を見ないテーマに、ユーロならではのアクションポイントシステムやリソースマネジメントが載せられた本格派。

僕のようなドイツゲームのプレイ経験豊かな者であれば馴染のある各々のメカニクスが上手くテーマに沿う形ではめ込まれており、安心してプレイに集中できる手堅い一作で印象は悪くない。

がそれゆえにオリジナリティや本作ならではの醍醐味は希薄ともとれ、奥深さに対する危惧や市場カードのめくり運の強さなどネガティブな面も。

経験を積み始めたドイツゲーム初心者がゲーマーズゲームの門戸を叩くのにお奨めできる一作という気もするけれど、まあすっかりフリークとなってしまった僕らのようなプレイヤーがゲーム棚に(必要以上に!)並べられた豊富なタイトルからこれを選ぶ理由は希薄というのが大きく、評価はNegative+

セッションは十分楽しめたのですが、この手の本格的なリソースマネジメント、アクションポイント制のゲームの、ドイツやその周辺諸国の平均水準の高さはそう簡単には追いつけない確固たるものがあるのでは、という思いも。(逆にワンアイデアを基にしたコンパクトなものなら国産の方が秀でている点も少なくないとも。)

“dois”(倦怠期/2014年)

こちらも実力派国産同人サークルのGM2014春の新作で、中身は本格的なトリックテイク。

特徴を大雑把にいえばスートとランクが分離されたビッド系マストフォロー。

このありそうでなかったスートとランクの分離というアイデアを聞いただけで、「こいつはマストバイだろ、コノヤロー」と予約した僕ですが、今回初めての実プレイで期待はやや裏切られたというのが正直な本音。

厳しいと感じたのは、ビッド系でありながら予想の的中に得点のウェイトがそれほど割かれておらず、ミゼールであれば単純に0点、獲得トリックが多ければ多いほど的中時の得点も高くなるというルールからはひたすらトリックの獲得を目指すのが前提にされているようで、これだとディールされた手札次第という運要素強めの側面もちらほら感じられたり…。

上手くスートとランクを組み合わせるという本作特有のプレイングでトリックの獲得に心血を注ぐという方針が狙いとしてあるのかもしれませんが、それが可能なのかどうかはまだ未知数。

この“スートランク分離”という素晴らしいアイデアを上手く違う方向で伸ばしていって、はっとするような本作ならではの面白さをクリエイトして欲しかったというのが本音としてありますが、まあしかしそれはそれで勿論ハードルは高いでしょうね。

今回の評価はNegativeですが自分の中でちょっと気になる点もあり、またアートワークが大変素晴らしい出来なので、ルールを読み込んでみてリプレイしてみたい欲求はあります。


このあと話題の“マスクメン”も立卓されたのですが、僕自身の疲れのせいかイマイチルールが飲込めず、消化不良感があったのでこのタイトルについてはまた後日再戦をまって感想を述べたいと思います。

まだまだ消化したいGM2014春の新作同人タイトルは少なくないのですが、まあマイペースでボチボチやっていけたらな、というところです。

この日も夜遅くまで参加していただいた諸氏に謝意を。また宜しくお願いしますね。

2014/06/04

5月31日のこと、翌1日に“西4”で大量に購入したものについて(~あるいは第116回“はまゲー”参戦記&GM2014春戦利品について)

今年もゲームマーケット春に参加してきました。

5月31日(土)と6月1日(日)、その二日間についてこちらにメモのようにぽつぽつと書いておこうと思います。

まずは31日。

午前9時前の特急しらさぎで郷里の武生を発ちました。

荷物は必要最小限にとどめ、できるだけ軽装を心がけるいつものやり方です。

持込み用のゲームもいくつかあったのですが、おかげでリュックサックひとつでもやや余裕のあるくらいの量に納めることができました。(しかし実はこの時購入したゲームを入れるための、長年愛用している百均の大型バッグを忘れてしまっていることにこの時は全く気付いていませんでした。)

終点名古屋で新幹線のぞみに乗り換え(これもいつものやり方です)、今回は新横浜まで。

この日は道中車内にて急病人が発生し、“お客様の中にお医者様はおられませんでしょうか~”みたいな車内放送がありまるでドラマみたいだな、と思っていました。結局静岡に緊急停車して救急車で運ばれたようです。

車椅子で運ばれる患者と付添の女性がホームを移動していくのを座席から確認できました。

そんなことがありつつも列車は予定通り新横浜に12時34分に到着。さすがJR。

地下鉄に乗り換え横浜へ。

13時半前に待ち合わせ場所で富山からの3人と無事落ち合えました。

ここから北陸勢4人京急線で“はまゲー”会場最寄駅へ。

会場は最寄駅から徒歩3分の近さというアクセスの良さにやや驚くなど。

到着したのが午後2時前で、ちょうど2時から全体ゲームをやるので、というタイミングでした。

運営の主催の方がしっかり仕切っておられ、参加する方としても安心できました。

それではプレイしたゲームについて簡単に。

全体ゲーム“デモクラシー”のあとまずはムーンの“栄光のピクトリア”。

“ぼろ儲けカンパニー”のムーン自身によるリメイク。

キツネはあった方がいいかな。

つづいて5歳の男の子を同伴された母子さんと一緒に5人でランドルフの名作“はげたかの餌食”。

さすがは名作、久しぶりのプレイ&5歳の子を交えてのセッションでしたが十分楽しめました。

この日のベストはこれかも。

そして“ドブル”。

分かりやすくて良質なデクスタリティで、こういう時には重宝するタイトルですなぁ。

こちらも真剣になって楽しみました。

クニツィアの“ペンギンパーティ”。

“さるやま”でなくこちらでプレイするのは実は初めて。

クニツィアジレンマに悶え苦しむ30分w

そして本日の目玉、“ルドフィール”。

ひとことでいえばビウィッチトからのフリーゼ&マイヤーによるボードゲームトリビア。

こんなお題カードの条件に見合うボードゲームのタイトルや出版社を言っていきます。

はっきり言ってフリークによるフリークのための…、というタイトルで、人は選びますが、まあそれなりに知識のある者同士で卓を囲めれば楽しめることは間違いないかとw

しかしこんなレアなタイトルがプレイできるとは…。これはまたやりたいなあ…(切実w)。

私が持ち込んだ“ダビデとゴリアテ”。

シュタウペによるトリックテイクの有名タイトル。

思いの外上手く事が運び3枚以上獲得するスートがなく圧勝しましたw

ツォッホからの新作“チェリーピッキング”。

10枚の手札を使い、いわば10回のバッティング勝負を行います。

ふむふむ、これはリプレイ欲求を刺激される妙味豊かな注目作かと。

また地元でプレイしてじっくりと感想を整理してみたいところ。

現在は海外からの取り寄せのみでしか入手できませんが、メビウスより間もなく国内流通が開始されるかも。

最後に“詠み人しらず”で〆。

これも有名なタイトルですが今回初プレイ。

なるほどこういうゲームでしたか。


終回までお邪魔させていただき、午後8時前に会場をあとにしました。

アフターにも誘っていただきましたが明日の事も考えるといささか慌ただしいため残念ながら今回はパスさせていただきました。

自分がゲーム会を主催していると参加者側から他のゲーム会に参加した際学べる部分が多いですね。

今回の経験も地元に戻ってから自分のゲーム会にフィードバックしていきたいものです。

この後北陸勢4人で東京駅構内ラーメンストリートで晩御飯。

“㐂蔵”の仙台牛タンねぎ塩ラーメン大盛。

あっさりとしたあつあつのスープとやわらかい牛タンが印象に残りました。



さてあけて1日。いよいよゲームマーケット当日です。

とはいえ慌ただしく会場を歩き回っていたせいで撮影できた写真は一点もないのでこちらも当日の動きをメモする程度に。

午前7時半にホテルロビーで待ち合わせ。

ソファに座って同行者を待つこの時になって初めて購入したゲームを入れる袋を自宅に忘れてきたことに気づきました。

さっと顔色が変わりましたがすぐにホテル1階のコンビニに飛び込み代用できそうな紙袋を購入。

サイズ的にはいささか役不足感は否めませんでしたがそうも言ってられません。やれやれ。

会場には8時前に到着。駐車場のゲートが8時に開いていざ会場へ。

待機列に並んだときには250~300人くらいいたのでしょうか。

今回は初めての屋外待機ということで予想最高気温30度のこの日の朝の直射日光はかなり厳しいものがありました。

汗ダラダラになって待ちつつ開場の10時前となりようやく会場へ。

この後14時に退場するまでの4時間はあっという間の出来事。

私は予約できなかったタイトルや中古をまずはまわり、一通り見終わった後で休憩した後に予約済みタイトルの回収という流れで動きました。

ゲームマーケットは相変わらず盛況で今回もすごい人でしたが会場がやや広くなったせいもあり混雑のためのストレスは希薄で、いまのイベントの規模からいってこの会場の広さが適当なキャパシティなのかな、と思われました。

まあしかしこの広さになると会場の端から端まで移動するのにもそれなりに労力はかかるわけで、計画的な移動も視野にいれた方が体力的にも効率はいいかもしれませんね。

午後2時に待ち合わせ場所に集合し、会場を後にしました。

購入した大量のゲームは例年通りゆうパックで送付したので帰りも軽装です。

4人で高速道路を北上、ひたすら日本海を目指します。

僕以外の3人の目的地富山に到着したのが午後7時すぎでした。運転していただいたMさん、(今回も)お疲れ様でした。

この後市内の“中華蕎麦はし本”にてまたラーメン。

ここで食べたチャーシューメンもどろっとしたスープとやわらかいチャーシューが麺と相性がよく記憶に残る美味しさでした。

この後はJR北陸本線で地元まで。

自宅に着いたのは午後10時半でした。

疲労感とともに充実感もあって長い一日がようやく終わったという感じでした。




翌月曜日はGM明け有給でした(笑)。

この日無事通称戦利品ゆうパックが届いたのでUDAのプレイテーブルに並べ写真に納めました。

撮影した全ての写真をこちらに公開します。ご覧のとおり大変な量となってます。

これでも売り切れや予算の都合等々で入手できなかったタイトルはあるんですけどね…。

いくつかコメントしたいものもあるのですがキリがないので今回は端折ります。また後日加筆する形で本記事に手を入れるかもしれません。(なお私のミスでサークル桜遊庵さんの“襲ノ色目”がここに入っていないことを付記しておきます。)

この“ラブレター”にカナイさんのサインが頂けたのが今回最大のハイライト。

2年前のゲームマーケットでひっそりと世に出された正真正銘初版の500円ゲームズ“ラブレター”で今回カナイさんから直々にお伺いしたところ30部のみの頒布で一部カードのイラストが異なるそうです。

当時浅草の会場で、開場ダッシュでカナイ製作所のブースに飛び込み本作を買い求めたことを今でもはっきりと覚えていることもあり、SDJ推薦作となった今年その現物にサインを頂けたことには何やら感動すら…。



そんなこんなの2日間でした。

お会いできた方にもお会いできなかった方にもお疲れ様の一言を。

またお会いできた際は何卒宜しくどうぞ。お会いできなかった方、次回は宜しくどうぞ。